偶然を楽しむ教科書

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ベンチャーってぶっちゃけどううなの!?悩むその③「張りぼてベンチャーを深堀りする」

前回の「張りぼてベンチャーの見分け方」が好評だったので、もう少し張りぼてベンチャーを深堀してお届けしたいと思います。
    
ベンチャーを3社歩いて約20社のベンチャーを深くかかわることができた私の知見から悩みの解消とまではいきませんがひとつの考えとしてとらえていただける生の情報をお届けします。    

 

まさにDMMの亀山会長も2019年の対談で話してましたので記載しておきます。    

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プレゼンがうまいだけの奴が増えてきたね(笑)。    
今は調子に乗っているところはあると思う。    
カネが余っているし、お金が出やすい環境にあるから。    
そういう意味では起業したい若者にとっては「売り手市場」であって、 
言葉を並べるだけでお金を集めやすいという状況は確かにある。    
そこから実があるものにできるかどうかは分からないけど、チャンスを得やすいのは確かなんだ。


そう!チャンスはつかみやすいので出資金をどの様に再投資するかによります。    

今日は張りぼてベンチャー特有の3つの傾向についてお伝えします    
・キャッシュがない!    
・サービスや技術に投資しない!    
・時代が追い付いてきた!と社員に叱咤激励    
    
キャッシュがない!    

売上が上がる見込みがないが「勝負の年」と題して、社員を1.5倍に増加。
また、プロモーションを強化するため数億の施設を開設。この施設には数千人が訪れるが、受注はゼロ件!来場する方は口々に、コンセプトや考えに賛同してくれますが具体的なビジネスの話になることは少なく、売上に貢献していない。
このような状況の中、ランニングコストが肥大し、なんと三カ月先のキャッシュ不足で厳ししい状況に落ち込むそこで資金繰りのためにエクイティに走るがすぐには見つからず結果、デッドで調達することになった。売上に対する借入比率は5割程度(まぁまぁ多い)であるが、粗利益が乏しいので常に吐き出している状況が続いている。そして財務担当者は常に新しいデッドを取り付ける活動を強化。無事3億の借り入れができた際には拍手喝采となった。張りぼてベンチャーの一つのイメージ図です。

 

サービスや技術に投資しない!    

エクイティでもデッドでも売上につながるように、プロダクト、技術としての人、組織、があり、それを拡大するためにプロモーションを展開する。メルカリなども、広告で広めて使ってもらえるサービス、機能、支えるエンジニア、カスタマーセンターなどがあり常に強化することで他社との差別化を図り強化する。アプリも使い物にならないようなものだった場合、どれだけマーケティングを仕掛けても、使われないし、市場も作ることができない。プロモーションが強化され、プロダクトやエンジニアが少数の場合は仕事が属人的となり、回収見込みも立たない状態でのマーケティングとなる。
結果、賛同者は多いが、受注できない。

 

時代が追い付いてきた!と社員に叱咤激励    
社内チャットで、様座な情報が流れます。「○○を受注しました!」「○○というTV番組に取り上げられました!」「○○で業界が取り上げあれ注目を浴びています!」自分たちで自分たちを盛り上げるのはめっちゃいいこと!しかしながら、発信者が役員とマインドコントロール下の社員ばかりというのが気になるところでした特にマインドコントロール下にある社員は、発言の影響も考えず「社長に褒めれれてうれしいです。もっと褒めてください」と言う人もちらほら。


有料サロンや塾、有料メール会員を始める    
プロモーションが強化され、フォロワー増加など一定の成果が上がると本業では受注できないので、有料サロンや塾でマネタイズを行います。そして本業の柱であるエンジニアよりも先にマーケティング担当が多く採用されることになります。
    
ここまでの整理ですが張りぼてベンチャーは、 
・キャッシュが回らないのに改善策がない    
・受注できないのにプロモーション強化    
・マインドコントロール下の社員が多い    
こういう会社に入社すると、各部の活動が部分最適で売上につながっていかない。    
目のまえの業務に時間を取られ、更にキャッシュがないので売り上げを迫られる。    
特に案件がないから、技術・スキルが成長しない。成長するのはバリュエーションのための活動のみ。    
    
さて「張りぼてベンチャー」を深堀ってみましたが勝てば官軍なんこともベンチャーあるあるです。ワンちゃん掴めば、売り抜けることができ経営層ウハウハ。    
そこで働く人も、バリュエーションを高めるマーケティングはスキルとして身につくかもしれません。しかし、それ以外の本業を盛り上げようとする営業やエンジニアは    
はっきり言って、投資対象外!なので、技術力、スキルが伸びることはない。    
外注コントロール能力は身につくかもしれませんが。。。
    
入社のタイミングで「うちはバリュエーション狙いなので」なんて言われず「○○で日本を元気に」ってな感じでマインドコントロールされて入社。結果はバリュエーション活動じゃん!となるかもしれません。    
    
さて、本業への投資がない、お金の使い方の下手なベンチャー企業はどこまで続くと思いますか。考え方は各個人次第ですけどね。こういうベンチャーもあるってことで、今後のキャリアの足しにしてもらえたら幸いです。