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ベンチャーってぶっちゃけどううなの!その⑥ベンチャーの採用基準は意気込み?

ベンチャーに入社しようか迷っている人は多いと思います。
ブラック企業ではないか?自分は通用するか?会社になじむか?はたまた
大手のほうが、成長できるのではないか?など色々迷いはあるかと思います。
ベンチャーを一般論でまとめると判断付きがたい状態になるので大企業かベンチャーかで迷っている人はこちらを参照ください。

shibakoooen.hatenablog.com

今回は「ベンチャーに入社したい!」と意思は固まっているがどこがいいのか迷っている人向けに、ベンチャー採用基準から発見できる成長できるベンチャー、出来ないベンチャーに関してお伝えしたいと思います。


なお私の勤めていたベンチャーは、口だけの張りぼてベンチャーだったので「Forbes世界を変えるスタートアップ100選」などのベンチャーとは違うのでご了承を。


張りぼてベンチャーの人事事情
退職者は常に発生している。入社してびっくりしたのが退職者の多さです。
60人規模でも毎月1名~2名は退職する。
その分補充するので常に採用をしている状態です。


時には60人規模で「今月10名退職」など部が1つ消滅する程度の退職人数でも特に驚きはない。
退職理由は様々ですが会社の中身(サービスや技術力)がないので、採用しても成果が出ない、手ごたえを感じないのでやめる人が多かったですね。特に私のいた会社は半年で成果出なければ降格でしたので、家族持ちの人は厳しい状況でしょう。

 

ブランディングの効果でひとは集まる
言葉を並べて表面上のブランディングはできているので募集したら人は集まります。
有名大学からの新卒、有名メーカーからの中途採用など多数入社していました。
直近2年間の1年内の離職率は9割を超えていたのでまぁまぁやばい状態。


残っているのは、創業から参画している古参社員(経営幹部)と経理財務など業務が比較的固定的な特定部署のみとなっていました。
ベンチャーあるあるで、仕事が人に紐づいているので、成長機会を部下に渡せない。


かと言って仕事を囲い込んでいるのではなく、単にマネジメントできないだけが理由。
目まぐるしく人が入れ替わるので、まったく名前が覚えられない。中には名前すら知らずに辞めていく人がいらっしゃったりと、なかなかの無法地帯ですね。


張りぼてベンチャーの面接
ほぼ意気込みと、はきはきしゃべるかだけで決まることが多かったです。
不採用の人は、ちょっと暗くって自分の意見を言えない人。こういう人は落ちました。


過去に何をしてきたか、入社後の期待などは聞いたり話すことはなく、どちらかといえば面接官がやたらと自社アピールし、「うちの会社すごいだろ!」てきなトークがさく裂。とにかく入社させたいので、「今のままで人生終えていいのか」と誘導的なマインドコントロールを行うのも手の内です。


入社した結果
ベンチャーからしかたないけど、ほとんどが職種と業界の未経験を採用してしまっている。面接で双方確認しないのがミスマッチのもとではあるが、ええ加減学ぼうぜ!とも思う。

採用して成果出ない人が多いことから、人事評価は半年で降格人事を行う降格人事の対象は売上であるが、サービス、技術など提供物がないので出資金や協賛金の獲得金額が目標値。

資本提携の金額を年間数十件単位(サービス販売レベル)で設定してもできている人がいない。
しかし、出来なければ半年て降格という、かなり厳しめの見立てですね。
まぁ売り上げの大半は関連会社の仕事のぐるぐる回しの受発注、ランニングコストは出資金と借金で賄う会社なので何とも仕方がないというところかと。


手探りで手繰り寄せる
とは言ってもベンチャーに入社する人はタフ。私も含めて教えてもらえるとかは考えていない。市場が無くてもあの手この手で切り開こうとします→ここが成長できる要素です。タフになります。


残念ながら退社する理由は、
1)張りぼてなので全員受注ができず成果があがらない。いい話にこぎつけても受注したあと受ける人がない。結果、協賛や出資金の話しか進められない。

2)資本提携の成果では成果があがらない
KPI管理だけで評価する大企業病なので半年で降格

 

張りぼてベンチャーに入社したら、中身がないのであとあと大変。
ただし意気込みだけで入社できるので、どうしても仕事がない人は入ってみてもよいかもしれません。

知人の中身のあるベンチャー(成長中)の面接は、当たり前ですが過去経験を
ヒアリングし、入社したあとの期待を説明し双方過不足を確認したうえで、自社のビジョンへの共感などを意見交換や働く意欲などがあり・・・と。順序はともかく、「意気込みだけで採用」はやらないと聞きます。
なぜなら、「ベンチャー入ったら、夢に向かって好きなことをやれると思う勘違いさんが多くて困る」と言ってました。

 

まとめ
ベンチャーに行きたいという人は、とにかく数多く会社を受けましょう。
・意気込みやビジョンへの共感が面接の大半を占める企業は張りぼてベンチャーの可能性があります。
・ビジョンへの共感だけではなく、過去経験、スキルと今後の仕事内容の説明を行い双方で過不足の確認を行う企業はまぁまぁ普通。
・受かるなら入ってから手探りで仕事することは当然あり、覚悟があることを伝える

失敗も成功の元なので何とも言えませんが張りぼてベンチャーに入社すると、時間がもったいない気もします。

ベンチャーは数社受けて、面接官が入社後の業務イメージを具体的に説明できる企業を選ぶと、大企業よりも成長できる時間を過ごすことができると思いますので、しっかり見極めてチャレンジしてみてください。