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【体験】ベンチャーってぶっちゃけどううなの!?悩むその⑤プロジェクトの優先度がつけられない会社の喜劇

ビジネスの優先度はなかなか難しいですが、これを間違うと目的も目標もない状態で
業務を走らせて、終わった瞬間に「なんのためにやったんだっけ」と時間を浪費しちゃいますよね。一般論としての優先度をつける重要性や方法はWEBサイトにいっぱいあるのでそちらにお任せし、私からは、ベンチャーで優先度なく仕事を進めていることで、プロジェクトや業務が前進しないベンチャー企業の生々しさをお伝えします。「ベンチャーに就職しようかな」と思っているけど、実際働いたらどんな感じかなと不安や悩みのある人の参考になればと思います。なお私の勤めていたベンチャーは、口だけの張りぼてベンチャーだったので本気のベンチャーとは違うのでご了承を。


優先度についてよかった記事はこちらです。

next.rikunabi.com

 

目的や目標無く業務指示が降り注ぐ

社長自身、指示は出したが目的や目標がぼんやりしていて、どのような結果を導き出そうとしているのかが見えていないケースは多々あります。社長と言えども人。「これはイケそう」と思い付きで、業務の枝葉末節の指示を出し、うまくいかないことは日常茶飯事。目的や目標を聞くことでうまいやり方を知っている社員も多くいるのですが、社長の思いつくやり方に固執して遠回りするという喜劇がたくさん発生しましたね。こんなことくらいで、イライラしていたらベンチャーなんて務まりません。

 

プロジェクトをスタートしてことも忘れている

プロジェクト発足したのも忘れて、次々新しいミッションがタケノコのように出てくる。毎週の経営会議で、プロジェクトの進捗を報告するのですが、報告するプロジェクトに対して幹部揃って「これなんだった?」状態が多発。そのプロジェクトは先週スタートで優先順位高く、真っ先に取り組めという指示が出ていた。が、そのことすら忘れていて一週間たったら関心が薄れて忘れているなんてこともざら。もちろん忘れていたプロジェクトは「忘れるくらいだから要らないよね」と消滅に。こういう事態も、毎週のように発生するので、いちいち気する必要はありません。

 

どんなプロジェクトもすぐに実現できると妄想しているトップ

優先度がつけられないことの一つに「すぐ実現できる」という思い込みがあります。指示を出したら対台のことは3日で実現できると考えている傾向あり。特殊な生物です。実際には人が手を動かして進めるので「言ったから実現する」わけではない。(簡単なものもあるが)そして、各部ともにリソース不足で業務もパンク。ベンチャーへの就職を迷う人は「業務時間が長くてブラックなのでは」と心配や不安視してる人もいらっしゃるかと思います。間違いなく大企業に比べるとブラック度は増していきます。業務レベルでは真っ黒のところが多いと思います。ブラック&ホワイトについては、こちらでも紹介しています。

shibakoooen.hatenablog.com


仕事を擦り付け合う部門関係

部門間のグレーゾーンの仕事ってあるよね。その仕事を誰もやらない。リソース不足ってのもあるのですが元気よく手を挙げる人がいない。ベンチャーではかなり重篤
状況が続きました。私の経験では、グレーゾーンは大企業の方が多いと思っていましたが、いやいやベンチャーも劣らず多い。すべてのボールを打ち返すことはできないので、グレーゾーンは所詮グレー。無視して「自分のエリアに飛んできたボールは確実に打ち返す」くらい肝が据わってなければベンチャーって厳しいかもしれませんね。


売ったはいいが、サービス提供できないやばさ

一番やばかったのがこれ。お客さんに「○○を○月ころ納品します」ということを伝えて受注したが、コロナの影響と称して一向に納品しない。誰もやる気もない。発注してくれた企業には、もうエサはやらない。「ベンチャーだから多めに見てくれよ!」的なモードが社内では爆裂。いや~受発注発生したらそりゃないで!って感じでした。このあたりも、優先度が付かないから手が回らない一例でしょう。ここはきちんと納品しなければ、ただでさえ少ない顧客を失うことになります。全力で取り組むまたは、取り組んでる雰囲気を伝えないと開き直ってはいけないところですね。

 

本業とは違う業務を優先する本末転倒

会社の人員の20%が本業とは異なる業務、トップのYoutbe制作を行う。売上に紐づけばいいのですが、まったく売上貢献しない。毎月フォロワーが○○人を達成しました。という報告が経営会議で飛び交い一喜一憂。プロフィットを担う営業部隊はプンプン怒っている始末。協業体制も崩れ去り、各部独立採算で動いていく状態となっていましたね。ベンチャーだからで社内の結束が強い!という妄想を抱いて入社してはいけません。かなりぎすぎすしている会社もあります。

 

なぜ優先度がつけられないのか
理由はあり過ぎてわかりませんが、恐らく、一つの思い付きに固執し、プロジェクトが発足。そのプロジェクトを見すぎて視野が狭くなっているのかと思われます。現に、次のアイデアが浮かんだらそのことに固執するので先週話した内容を忘れている。一杯ボールを発射するので、優先度高いはずの受注している仕事も手が回らなくなっているという感じでしょうか。もしベンチャーに就職したら、言われたことを真に受けて業務にいそしむとマジで自爆します。言われた業務の50%は洒落か冗談くらいに考えてやらないと何も達成できなくなります。ベンチャーで働くと優先順つける人はいないので、業務遂行能力は高まるかもしれません。

 

トップにはやんわり方向転換を

ご紹介してきた事例は、ベンチャーではまぁまぁあるのかなと思います。しかしこれに流されていては自分の人生の大事な時間を右往左往に浪費してしまいます。トップの性格にもよりますが、真正面から否定しても大丈夫なタイプには「目的と目標のイメージはあるか」と問うのが一つありです。その場で答えられないときはその場でラフでも目的と目標を作り、達成イメージがご自身で思い描くものと同じかどうかを問うのもありでしょう。そのイメージが共有できてるとミッションは進めやすくなります。結構、結果をイメージして「意味ないな」的な話も多かったですね。ベンチャーで働くなら、ある程度のトップマネジメントは必須かと感じます。

 

トップに逆提案

真正面から否定は嫌がるタイプは、厄介な生物です。そんな場合は逆提案で、よりよい方法を提示しましょう。しかし、私も私の会社のトップはアイデアは自分たちが出すものと固定観念があったのでほとんど採用されていませんでしたね。私の提案も糞みたいなものと言えば糞に申し訳ないが大したことはなかったですが。トップがひた走るので、犬のような幹部、従業員ばかりになっていました。これはうまく回っていればいいのですが、ビジネスが回らないときはかなり危険信号です。自分のアイデアが世に受け入れられていない現実を理解しておらず「発注しない人が馬鹿だ」的な空気と社風が流れます。現に受注して、納品できずクレームだらけでも「クレーム言う人が悪い。ベンチャーなんだから手探りは当たり前だろ」と開き直っちゃてます。

 

世の中のベンチャーは似たり寄ったり
計画や戦略なんて、立てたところで、明日はどうなっているかわからないのがベンチャー。マグロと一緒で止まったら死にますからなね。逆に戦略をしっかり立てて、その通りに動くことで売り上げが上がるベンチャーは珍しいし、売上も大きくなっていきます。しかしながら、多くのベンチャーが伸び悩むのは、あれこれと手を出して人、物、金、時間などのリソースを分散させてしまうところに課題があるかもしれませんね。少し客観視して計画的にやれば、成果につながった。なんてことも多いのではないかと。このあたりのさじ加減が、トップの役割だったり、経営幹部とトップとの呼吸であったりするのでしょう。トップマネジメントもやっていきますよ!ってひとはベンチャーで一旗揚げてみてはどうでしょうか。サファリパークみたいで楽しいですよ。いろんな能力が身につきますので、是非ベンチャー体験もしてみてはいかがでしょうか。