【読書感想】人生を楽んでいないなら「仕事なんか生きがいにするな~生きる意味を再び考える~」がおすすめ
・紹介本:仕事なんか生きがいにするな~生きる意味を再び考える~
・本の著者名:泉谷 閑示
・本の出版社名:幻冬舎新書
・発行日:2017年1月
・・・感想は。
この本は、精神科医の著者が、フロイトやアドラーなど先人の言葉を取り混ぜながら
迷いある現代人に向けて自分を見つけ出し、幸せに生きるための灯台となるよう記した書物です。新型うつに代表されるような、過去の医学では解明できない状況が頭の中で
起こっている現代。自分と向き合うことの重要性を説いています。印象的なことは動詞や形容詞に「」カッコとしてコト化している部分です。目に見えないコトを意図的に対象として協調しているように感じました。仕事の意味、生きる意味など深い洞察を得たい人に
お薦めします。
ポイント
1.動力ない受動型は動力の無いトロッコと同じで外的動力に依存する
2.動力には自我を取り戻し自分の居場所を探すことである
3.身体=心でいくると人生を味わえるようになる
4.禁欲的、有意義を探して過ごしても人生は楽しめない
特に印象に残ったことをお伝えします。
真正面から受け止めて大人なりの「意味」を見出せるところまで諦めずにサポートすることだけ。しかし人は「主体性」を奪われた状態のままで、自力で人生に「意味」を見出すことは原理的に難しい。まずは人生の「意味」を求める前に、「意味」を感知できる主体、すなわち「自我」を復活させることから始めないといけない。
前後の文脈を加えると、心の病にかかって復活をしても、元の病にかかる要素をもった自分に戻るだけ。戻ってもまた病にかかる可能性もある。重要なことは自我が目覚めた自分に「成る」こと。続けて下記につながっていきます。
「自分探し」なんて時間の無駄である、「本当の自分」なんてどこにもありはしない、そんなことを考えている暇があったら何でもいいから働け、と言った乱暴な議論があちらこちらでなされており、ただでさえ自信が持てなくなっている彼らは、これによって、さらに自己否定を強めてしまっているという困った実情があります。
「本当の自分」になる経験が起こると、必ずや一定期間の後に「自分」への執着が消えるという新たな段階に入っていきます
新境地に入っていくそうです。
こういった本質的な解決策を提言し、その結果、仕事なんか生きがいにするなということにつながっています。
是非ご一読を。